新生児乳児食物蛋白胃腸症(FPIES)は、通常の食物アレルギーと異なり、摂取後1-4時間後に、突然激しく嘔吐、顔色不良、活気不良を呈するもので、日本では卵の黄身(卵黄:EY)によるものが最も多いと報告されています。

それまで卵黄は接種出来ていたのに、突然症状が出るようになることが多いので、どんな食べ方だと症状が出るのか?ちょいと調べてみました(JPGN Rep. 2025 Aug 25;6(4):387-393. doi: 10.1002/jpr3.70077. eCollection 2025 Nov.)。

Symptoms of egg yolk‐associated food protein‐induced enterocolitis syndrome appear following prolonged cessation – PMC

 

本研究には、2018年4月~2023年9月に経口食物負荷試験(OFC)で陽性を示し、保護者により卵黄摂取の全日付が詳細に記録された完全な診療記録を有するEY‐FPIES患児を対象にしました。オープンOFCは、小児病棟において一晩厳重に観察され、体重1kgあたりEYタンパク質0.16 g(中央値、四分位範囲[IQR]0.11–0.20)を単回投与しました。FPIESの診断は国際ガイドラインに基づいて行われました。

また、電子カルテを用いた後ろ向き調査により、EYの摂取パターンに関するデータを収集しました。具体的には、初回導入から初回エピソード発症までの全EY摂取日、診断日、ならびに診断時にImmunoCAP法で測定された特異的IgE値が含まれました。無症状期間中の摂取間隔と、最後の無症状摂取から初回FPIESエピソード発症までの摂取間隔について比較しました。

 

その結果、EY‐FPIESと診断された患者は合計73例でした。EY摂取後1~4時間に出現する嘔吐は、下痢、蒼白、嗜眠を伴う場合と伴わない場合のいずれにおいても、例外なく初発症状でした。患者のうち49例はEY摂取日の情報が不完全であったため除外され、最終的に24例が基準を満たし解析対象として登録されました。

 

組み入れ患者におけるEY初回導入時、初回FPIES反応時、ならびに診断時の年齢中央値は、それぞれ208日(IQR 188–223.5)、236日(IQR 221.5–242.8)、282日(IQR 252.8–307.5)でした。診断時年齢を除き、EY、卵白、オボムコイドに対する血清特異的IgE値を含む背景因子に、組み入れ患者と除外患者の間で差は認められませんでした。

 

EY導入からFPIES発症までのEY摂取日数では、無症状摂取期間中の平均摂取間隔は2.2 ± 2.3日(中央値1日、IQR 1–3日、95%信頼区間[CI]1.75–2.68)で、最後の無症状摂取からFPIES発症までの平均間隔は17.1 ± 12.7日(中央値13日、IQR 8–29日、95%CI 11.70–22.46)でした。そして、最後の無症状摂取からFPIES発症までの間隔は、無症状摂取期間中の摂取間隔と比較して有意に長かった(p < 0.0001)ことが分かりました。

 

以上から、EY‐FPIESの発症は、EYの定期的摂取が長期間中断されたことと関連していることが分かりました。

短い間隔でEYを摂取することで、EY‐FPIESの発症を予防することが出来るかもしれません。

今後行われるであろう大規模スタディの報告が待たれますねw (小児科 土谷)