今回は、新型コロナmRNAワクチンの長期的な安全性について研究した報告を紹介します。

COVID-19 mRNA Vaccination and 4-Year All-Cause Mortality Among Adults Aged 18 to 59 Years in France | Public Health | JAMA Network Open | JAMA Network

 

フランスの研究グループからの報告です。

フランス政府が保管する健康データを分析することで、「新型コロナmRNAワクチン接種者は非接種者に比べて死亡率が上がっていたのか?」について調べています。

 

18-59歳の約2,800万人を年齢、性や社会経済的なパラメーターを考慮した上で、ワクチン接種群(約2,300万人)と非接種群(約600万人)に分け、新型コロナによる死亡率と全死因死亡率の両方について約4年間、比較しました。

全死因死亡率とは、特定の病気や事故などに限定せずにすべての死因を合計して算出される数字のことです。

新型コロナワクチンによる死亡者も、新型コロナ感染による死亡者も、それ以外の死者も、すべてを含めて計算がなされます。

 

その結果、mRNAワクチン接種を受けた人(2021年5月1日―10月31日の期間に追加接種を含めて2回接種を受けた人)は、同期間に接種を受けなかった者に比べて、全死因死亡リスクが25%低下し(ハザード比0.75)、新型コロナ感染による死亡リスクは74%低下していました(ハザード比0.26)。これらの結果は、ファイザーワクチンでもモデルナワクチンでもほぼ同様でした。また、ワクチン接種者では、感染症や呼吸器疾患だけでなく、代謝性疾患(糖尿病など)、循環器疾患、消化器疾患、妊娠/出産に関わる死亡リスクも、非感染者に比べて、低かったことが分かりました。

 

以上から、新型コロナ mRNAワクチン接種を受けた人において、4年後の全死亡リスクの上昇は認められませんでした。(交絡因子が残存している可能性はありますが)mRNAワクチン接種が超過死亡をもたらしているとは極めて考えにくい結果でした。


本研究は2回接種だけの結果でしたが、これから多数回接種の結果や、変異株による影響などについても同様の研究がなされるものと思います。

これまでに9回接種済みの自分としては、安心できる結果で良かったですw (小児科 土谷)