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見附市小児科 2023年春開院 みつけこどもクリニック | 小児科一般診療・予防接種・乳児健診 見附市

ブロッコリーの意外な効果

2026年からブロッコリーが農林水産省の指定野菜(重要な野菜として位置付けているもの)に追加されることになっています。今日はその「ブロッコリー」に関する話題( Journal of medicinal food. 2024 Feb 14; doi: 10.1089/jmf.2023.0203.)です。

Association of Common Foods with Inflammation and Mortality: Analysis from a Large Prospective Cohort Study | Journal of Medicinal Food (liebertpub.com)

慢性炎症と死亡率に関連する食品を特定するための前向きコホート研究です。

研究には、アテローム性動脈硬化に関する多民族研究(MESA)のデータを用いました。評価した食品は、植物性食品3種類(アボカド、ブロッコリー、青菜[greens])と動物性食品3種類(ハム、ソーセージ、卵)のカテゴリーです。評価した炎症マーカーは、IL-6、フィブリノゲン、CRP、D-ダイマー、IL-2、MMP-3、TNF-α、酸化LDL、血中総ホモシステインでした。主要アウトカムは、多変量解析における食品および炎症マーカーと全死亡率との関連でした。

 

その結果、酸化LDLを除くすべての炎症マーカーが死亡率と関連していました。その関連はIL-6とD-ダイマーで最も大きかったことが分かりました。
単変量解析では、ブロッコリーのカテゴリー(ブロッコリー、キャベツ、カリフラワー、芽キャベツ、ザワークラウト、キムチ)の摂取が最も一貫して炎症と死亡率の低下と関連していました。
IL-6とD-ダイマーを使用した多変量解析では、ブロッコリーを摂取していない場合と比較して、ブロッコリーを摂取している場合はその摂取量の多寡にかかわらず死亡リスクの低下と関連していました。

 

以上から、ブロッコリーは全身の慢性炎症と死亡率の低下に関連している可能性があることが分かりました。ブロッコリーなどの食品が、本当に慢性炎症に対する食事療法としての可能性があるかどうか、今後検証して欲しいですねw (小児科 土谷)

 

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