当たり前のことですが、他人に不平や不満をぶつけることは怒りを抑える効果的な方法ではないようです(Clinical psychology review. 2024 Apr;109;102414. doi: 10.1016/j.cpr.2024.102414.)。

A meta-analytic review of anger management activities that increase or decrease arousal: What fuels or douses rage? – ScienceDirect

 

計1万189人の参加者を含む154件の研究を対象にメタ解析を実施し、サンドバッグを殴る・蹴ること、ジョギング、サイクリング、水泳を行うといった覚醒度を高める活動と、深呼吸や瞑想などの覚醒度を低下させる活動を比較しました。

 

その結果、実験室でも実社会でも、さまざまな集団において、覚醒度を低下させる活動が怒りのコントロールに有効であることが示されました。また、それとは対照的に、覚醒度を高める活動は、全般的に怒りのコントロールには全く効果がないことが明らかになりました。ジョギングなどの運動も同様に興奮を高めることが示されました。

 

覚醒度を高めるような運動は心臓には良いかもしれませんが、怒りを抑える最良の方法ではないようです。怒っている人はその感情を発散したいと思いますが、発散することで得られる良い気分が、実際には攻撃性を強めてしまうことが分かりました。

 

アンガーマネージメントとしては、むしろ深呼吸やマインドフルネス、瞑想、ヨガなどのストレス低減法の方がはるかに効果的なようです。ストレス社会に生きる我々としては、覚えておいて損はないかと思いますw (小児科 土谷)