清涼飲料水、炭酸飲料、スポーツドリンクなど加糖飲料の摂りすぎと大腸がんの発症リスクに関連性があると報告されています(Nature Metabolism (2025))。
大腸がん細胞に加糖飲料で含まれているような高い濃度のブドウ糖と果糖の混合物を試験管内で加えると、細胞の運動能力が高まり、さらに大腸がん細胞をマウスに投与する際に同時にグルコースとフルクトースを投与したところ、がん細胞の体内で転移する頻度が明らかに高まってたことが分かりました。
そのメカニズムの概略は、グルコースとフルクトースの組み合わせはソルビトール脱水素酵素(SORD)という特定の酵素を活性化することにより、NAD⁺/NADH比を上昇させ、この酸化還元反応の変化は解糖系活性を促進し、それがメバロン酸経路の活性化を促進して、最終的に大腸がん細胞の運動性と転移を促進する、とのこと。

ただし、全ての大腸がん細胞でこの現象が見られたわけではなく、一部の大腸がん細胞株ではこのような現象は認められませんでした。しかし、転移が高まった細胞株で調べると、グルコースとフルクトースの組み合わせはソルビトール脱水素酵素(SORD)という特定の酵素を活性化して、それが結果的に大腸がん細胞の運動性と転移能力を高めていた、ということが分かりました。
日本でも、子どもたちに加糖飲料は大人気ですが、大腸がんは怖い病気です。
この結果がそのままヒトにあてはまるかはわかりませんが、加糖飲料の摂りすぎは特に若年者での大腸がんの発症リスクが高まることが分かっているので、加糖飲料の摂りすぎには注意した方が良いでしょう。 (小児科 土谷)


