パラ百日咳菌(B. parapertussis)感染症の臨床転帰に関する日本からの報告( Clinical microbiology and infection : the official publication of the European Society of Clinical Microbiology and Infectious Diseases. 2025 Nov 26; pii: S1198-743X(25)00575-0.)を紹介します。
多施設電子カルテデータベースを用いて、パラ百日咳菌感染患者と百日咳菌感染患者を、入院および集中治療室への入院を含む臨床転帰について、傾向スコアマッチングにより比較しました。各転帰に対するオッズ比(OR)を95%信頼区間(CI)とともに推定しました。
その結果、パラ百日咳菌感染患者2,554例および百日咳菌感染患者8,058例が微生物学的に確認されました。
マッチング後の全参加者において、百日咳菌群と比較したパラ百日咳菌群における入院および集中治療室入室のORは、それぞれ1.75(95%CI:1.46~2.10、p<0.001)および1.94(95%CI:1.28~2.93、p=0.001)でした。
年齢によるサブグループ解析では、百日咳菌群と比較したパラ百日咳菌群の入院のORは・・・
-1歳未満:0.69(95%CI:0.49~0.96、p=0.028)
-1~4歳:3.34(95%CI:2.27~4.91、p<0.001)
-5~17歳:4.22(95%CI:2.62~6.79、p<0.001)
-18歳以上:1.76(95%CI:1.06~2.94、p=0.029)
以上から、パラ百日咳菌感染後に入院を含む重篤な転帰を呈することは稀ではないことが分かりました。また、乳幼児では百日咳菌がより重篤な疾患を引き起こした一方、年長児ではパラ百日咳菌感染者で重篤な転帰が発生する可能性が有意に高かったことが分かりました。
自分の少ない経験からすると百日咳・パラ百日咳、どちらもシンドイ感じです。。皆様、気を付けましょう。 (小児科 土谷)

