母乳育児には、母子にとってさまざまなメリットがあることが知られています。

今回は産後うつ病と母乳育児との関連についてのメタ解析( Journal of affective disorders. 2022 Jul 01;308;512-519. doi: 10.1016/j.jad.2022.04.091.)を紹介します。

Association between breastfeeding and postpartum depression: A meta-analysis – ScienceDirect

 

産後うつ病と母乳育児との関連について報告した研究をPubMed、Cochrane Library、EMBASE(~2021年12月)より検索しました。プールされたオッズ比(OR)および95%信頼区間(CI)の算出には、ランダム効果モデルを用いました。

 

その結果、8研究より1万8,570例が抽出されました。

母乳育児により、産後うつ病リスクが14%低下していました(OR:0.86、95%CI:0.77~0.94、I2=51.78%)。母乳育児の期間が1ヵ月超では産後うつ病リスクが37%低下し(OR:0.63、95%CI:0.47~0.79、I2=34.98%、p=0.19)、1ヵ月未満では6%低下していました(OR:0.94、95%CI:0.89~0.99、I2=0.00%、p=0.61)。母乳育児を行わなかった場合と比較し、母乳のみで育児を行った場合では、産後うつ病リスクが53%低下していました(OR:0.47、95%CI:0.27~0.66、I2=0.00%、p=0.98)。部分的に母乳育児を行った場合と比較し、母乳のみで育児を行った場合では、産後うつ病リスクが8%低下していました(OR:0.92、95%CI:0.86~0.98、I2=13.86%、p=0.31)。本研究のサブグループは、異質性の原因である可能性が示唆されました。

 

母乳育児は産後うつ病リスクの低下に寄与することが示唆されました。

 

母乳育児にこだわり過ぎる必要はありませんが、小児科医としては、出来る範囲で、少しでも長く母乳育児を続けていって欲しいな~と思います。 (小児科 土谷)