「産業医」は医師の資格を得たうえで、専門的なトレーニングを受け、「認定産業医」という独自の資格を取得した医師を指し、「企業の事業場において労働者が健康で快適な作業環境のもとで仕事が行えるよう、専門的立場から指導・助言を行う医師」のことです。
当院では、主に中越地区の企業さまの快適な職場環境づくりをサポートするため、嘱託産業医を承っております。産業医をお探しの企業さま、ぜひご相談ください。

産業医が必要とされる理由
ストレスチェック義務化
2024年10月10日、厚生労働省 労働基準局を介して行われた有識者による「ストレスチェック制度等のメンタルヘルス対策に関する検討会」において、従業員数が「50人未満の小規模事業場」に対してもストレスチェック実施を義務化する方針が決議され、令和10年4月1日から労働者数50人未満の事業場にもストレスチェックが義務化されることになりました。
産業医の設置義務
- 労働者数 50 人以上 3,000 人以下の規模の事業場 → 1名以上選任
- 労働者数 3,001 人以上の規模の事業場 → 2名以上選任
- 労働者数50人未満の事業場 → 産業医の選任義務はありませんが、医師等に、労働者の健康管理等を行わせるように努めなければならないとされています。
産業医の職務(労働安全衛生法規則第14条1項より)
- 健康診断の実施及びその結果に基づく労働者の健康を保持するための措置に関すること。
- 医師による面接指導(66条8第1項)、労働者の労働時間の把握(66条8の2第1項)及び長時間労働(66条の8の4第1項)に規定する面接指導並びに、法第66条の9に規定する必要な措置の実施並びにこれらの結果に基づく労働者の健康を保持するための措置に関すること。
- 心理的な負担の程度を把握するための検査の実施(ストレスチェック)並びに高ストレス者への面接指導の実施及びその結果に基づく労働者の健康を保持するための措置に関すること。
- 作業環境の維持管理に関すること。
- 作業の管理に関すること。
- 労働者の健康管理に関すること。
- 健康教育、健康相談その他労働者の健康の保持増進を図るための措置に関すること。
- 衛生教育に関すること。
- 労働者の健康障害の原因の調査及び再発防止のための措置に関すること。
長時間労働を行った従業員に対しての面接指導
職務により疲労が蓄積している社員や、1ヶ月の労働時間が80時間を超え、そのうち週40時間を超える場合には、面接指導を実施する必要があります。希望があれば、産業医が面接を行い、その後の適切な措置を講じます。なお、研究開発業務や高度プロフェッショナル制度を適用されている社員に関しては、80時間および100時間を超える労働が努力義務に該当し、どちらも100時間を超える場合は、面接指導が義務となります。
また、裁量労働制や管理監督者も面接指導の対象となるため、勤務時間の適切な把握が求められます。面談は原則として対面で行います(状況に応じてリモート面談にも対応可能です)。
労働基準法第36条(36協定)の特別条項によって、2020年より中小企業にも時間外労働の上限規制が適用されることとなり、産業医による面接指導の重要性は増しています。そのため、45時間以上の時間外・休日労働をしている社員には、厚生労働省作成の「労働者の疲労蓄積度チェックリスト」を使って自己チェックを行ってもらうことが有効です。
疲労が蓄積されている社員に対して、産業医が面接指導を行い、適切な措置を講じることで、社員の健康を守るとともに、企業側のリスクを管理することができます。
メンタルヘルス対策
近年、労働者が不安やストレスを抱えやすくなっています。そのため、抑うつ状態やうつ病などの精神疾患を発症し、1ヶ月以上の休職を余儀なくされる方も増加しています。また、職場復帰後も十分に働けず、最終的に仕事を辞めるケースも少なく、メンタルヘルス不調により休職・退職した社員への対応や対策に悩む事業所も多く見受けられます。
平成18年4月1日に施行された改正労働安全衛生法では、すべての事業者に対し、長時間労働をしている労働者に対して医師が面接指導を行うことが義務付けられました。最近では、長時間労働やメンタルヘルス対策に関する法律が改正され、企業の対応がより求められるようになっています。
ストレスチェック
ストレスチェックは、従業員が感じているストレスの度合いを測定し、体調不良を未然に防ぐための重要な手段です。
ストレスチェックは、紙媒体または電子媒体で行われ、労働者が自身の仕事のやりがい、職場のサポート、仕事量などに関するアンケートに回答します。チェック結果を数値化し、基準を超えると高ストレスと判断されます。高ストレスが判定された場合は、産業医との面談が推奨され、希望に応じて面談を実施します。面談後は、医師の意見を参考にして、職場環境や業務内容に対する適切な対策を講じる必要があります。
ストレスチェックの主な目的は、労働者が自身のストレスレベルを自覚することです。高ストレスに気づくことで、早期に対処でき、職場環境の改善によって健康問題を防げる可能性が高くなります。また、ストレスが原因で仕事を辞めることを防ぐためにも有効で、企業にとっても多大な利益をもたらします。
集団分析(男女別、部署別、世代別など)も、できる限り実施することが推奨されています。個人情報の保護が重要なため、小さな集団では解析が難しいですが、産業医は集団分析の結果を基に、他の企業と比較して健全な職場運営を支援します。
企業が行う健康管理業務について
起業には社員の定期健康診断(一次健康診断)を1年以内に1回受けさせる義務があります。特に深夜業を含む業務に従事する社員は、半年以内に特定業務従事者健康診断を実施する必要があります。
健康診断で異常所見が認められた労働者には、二次健康診断の受診を含む必要な対応を行うことが求められます。これには、医師の意見を参考にして、労働者の健康を守るために適切な対策を講じることが重要です。状況に応じて、治療やフォローアップを行い、労働者の健康維持に努める必要があります。
企業内での健康管理 ~健康づくりの重要性~
産業医の役割は統括管理、従業員向けの衛生教育、作業内容の管理、作業環境の改善、そして労働者の健康管理など、幅広い分野に及びます。
健康づくりサポートの一環として、ストレスやメンタルヘルスに関するご相談をはじめ、禁煙支援や肥満対策、心臓病や脳血管疾患の予防など、社員の健康増進を支援します。
- 講演会の開催および健康に関する情報提供
- 専門医や医療機関への紹介や治療に関する相談
- 健康およびメンタルヘルスに関する相談対応
- 復職や休職の判定に関する助言
- 長時間労働者への面談実施
- 職場巡視の実施
- 労働安全衛生委員会への参加
- 健康診断の結果をもとにした運動や食生活改善の提案
- 安全や健康に関する学習の支援および推進
お問い合わせ
当院では、企業様からの嘱託産業医を引き受けております。
お悩みやご相談にも丁寧に対応し、従業員の健康をサポートするため尽力致します。
詳細につきましては、お電話にてお気軽にご相談ください。
お問い合わせ先:0258-84-7900

