COVID-19の急性期に報告された神経合併症の一覧です。

脳血管障害について

英国のCOVID-19患者23万6379人の発症6ヶ月間における神経疾患の発生率を後方視的に検討したところ、入院患者では脳梗塞2.10％、脳出血0.56％に認められることが分かりました（Lancet Psychiatry. April 06,2021（doi.org/10.1016/S2215-0366(21)00084-5））。

また、米国の脳梗塞合併COVID-19患者1143人を検討したところ、感染のない患者と比較して、感染者は年齢が若く、重症度が高く、大血管閉塞の割合が高いことが分かりました。そして、感染者では評価と治療に要する時間が長く、院内死亡のオッズが高かった（OR 4.34, P<0.001）ことも分かりました（Stroke. Mar 17,2021（doi.org/10.1161/STROKEAHA.121.034301））。

以上からも分かるように、新型コロナウイルスの感染を契機に急性虚血性脳卒中が増加するのは間違いないみたいですね。　（小児科　土谷）