院長先生のブログ
携帯電話依存症と先延ばし
学生の携帯電話依存症と先延ばし癖との関係について調べた論文（ Journal of affective disorders. 2024 Feb 01;346;317-328.）です。
PubMed、Web of Science、Embase、PsycINFO、China National Knowledge Infrastructure（CNKI）、Wanfang、Weipuを用いてシステマティックに検索し、適格基準を満たす研究を収集しました。メタ解析にはCMA3.0ソフトウェアを用い、緩和効果のテストには分散メタ解析（ANOVA）を用いました。
75件の研究、4万8,031例をメタ解析に含めました。変量効果モデルの総合エフェクトサイズでは、学生における携帯電話依存症と先延ばし癖との有意な正の相関が認められました（r＝0.376、95％信頼区間：0.345～0.406）。また、教育水準、性別、文化、携帯電話依存症測定ツールは、携帯電話依存症と先延ばしとの相関を有意に緩和しました。
携帯電話依存症は学生の先延ばし癖と正の相関があるようです。
学生世代は携帯電話依存症の発生率が高いことから、学生の「先延ばし癖」を予防するためには携帯電話依存症を特定し、介入する必要があります。・・・学生さんに限らず、社会人にも言えることだと思いますが。。 （小児科 土谷）