永年の腰痛持ちの自分として、腰痛関連の情報を仕入れておきました( JAMA network open. 2025 Dec 01;8(12);e2547915. pii: e2547915.)。

腰痛時の日常動作で、症状を悪化させるものはどんな動作なんでしょうか?

Transient and Long-Term Risks of Common Physical Activities in People With Low Back Pain – PMC

 

10種類の一般的な動作について、短期的(24時間以内)な腰痛増悪リスクと長期的(累積的)な機能障害との関連をそれぞれ評価するため、前向きコホート研究の中にケースクロスオーバー解析を組み込んだ研究を実施しました。

 

対象は、2021年3月25日~2023年9月21日に退役軍人省の外来診療所を腰痛のために受診した成人で、参加者は1年間追跡調査されました。

 

その結果、合計416例(平均年齢47.5[SD 10.9]歳、男性75%)が本研究に参加し、参加者は1年間の追跡期間中に9,757回の調査に回答しました。

腰痛増悪の平均発生回数は8.6回/年でした。押す/引く、曲げる、ねじる、重いもの(約4.5kg以上)を持ち上げる、しゃがむ動作をする時間が長いほど短期的な腰痛増悪リスクが高かったことが分かりました。

1時間増加当たりのオッズ比(OR)と95%信頼区間(CI)は以下の通り。
 押す/引く OR:1.06、95%CI:1.03~1.09

 曲げる OR:1.06、95%CI:1.03~1.08

 ねじる OR:1.06、95%CI:1.03~1.08

 持ち上げる OR:1.05、95%CI:1.03~1.07

 しゃがむ OR:1.05、95%CI:1.03~1.08


また、座位時間が1時間長くなるほど、短期的な腰痛増悪リスクの低下と関連していました(OR:0.96、95%CI:0.94~0.98)。
立つ、歩く、登る、這う動作の時間の増加と、短期的な腰痛増悪との関連は認められませんでした。研究開始から8週間の各動作に費やした平均時間は、1年間の追跡調査における長期的な機能障害とは関連していませんでした。

 

以上から、持ち上げる、曲げる、押す/引く、ねじる、しゃがむなどの一部の日常動作は短期的な腰痛増悪と関連していたものの、長期的な機能障害とは関連しなかったことが分かりました。

 

長期的な機能障害と関連していなかったことは喜ばしいことですが、短期的であっても「痛いものは痛い」ので、なるべく腰に優しい生活をしたいと思っております。 (小児科 土谷)