院長先生のブログ
災害に備えよう 発達障がい
災害発生時、刻々と変化していく環境とルールを理解・対応し、生活していくことは大人でも容易なことではありません。
発達障がいのある子どもは、その状況を受け入れることが大人や同年齢の子ども達と比べて苦手ですが、情報の伝え方のポイントを理解して伝え方や接し方を少し変えるだけで、その子どものストレスを減らすことが出来るということを知っておきましょう。
そして、発達障害のある子どもへの接し方は、全ての子どものストレス軽減にも役立つので、覚えておいて損はありませんw
発達障がいを理解する上で知っておいて欲しいポイント
- 自分で決めた予定通りに過ごしたい
- 周囲を理解することがとても苦手です(空気を読むことが苦手)
- 絵・写真・文字を使うと伝わりやすい
- あいまいな表現よりも具体的な表現をしましょう
- 決まったことを理解すれば、確実に行動出来ます
- ルールを伝えると集団の中で行動しやすい
子どもに説明する際のポイント
発達障害のある子ども達は、災害下で避難生活をすることになっても、その状況を理解することが苦手な場合があります。前述した特性を理解し、落ち着いて状況を説明してあげましょう!
- 子どもが理解できる方法で伝えよう:文字・絵・写真・漫画の吹き出し・会話など
- 分かっている範囲で、今後の見通しを明確に伝えよう
- 子どもが分かる場所にルールや予定を貼って知らせる
- 子どもが過ごしても良い場所を明確にしておく:カラーガムテープなどを使用してエリアを決めても良いでしょう
普段からの準備を忘れずに
災害時に使えるように、普段から物品を準備しておくことが重要です。
一般的な避難用具に加えて、紙・筆記用具・予定表、マスキングテープ、カラーテープ、ワンタッチテント(周囲の視線から逃れるため)、持ち運べる小さな黒板、お気に入りのもの(人形・おもちゃ)、避難することを伝えるカード、サングラス(光が苦手なお子さん)、イヤホン(音が苦手なお子さん)などを予め用意しておきましょう。
災害は誰の身にも等しく降りかかります。災害が起きてから色々と準備することは現実的ではありません。「備えあれば憂い無し」でいきましょう。 (小児科 土谷)