院長先生のブログ
AEDの解析の限界
今日は久しぶりに?急変時対応に関するちょっとしたお話です。
少し古めの日本内科学会雑誌(2016年)に院内心停止で自動体外式除細動器(automated external defibrillator:AED)がショック不要と判断した中に3例の心室頻拍(ventricular tachycardia:VT)が含まれていたことが報告されています。
AEDが電気ショック不要と判断した無脈性心室頻拍 (jst.go.jp)
その後の事後検証で、AEDの解析システムには問題がないことが分かっており、(医療関係者も含めて)AEDによる解析の限界を常に意識しておく必要があります。
優秀な機械であっても、絶対的なものではないということですねw
急変時の病棟やERなどでは、心電図モニターをいち早く患者に装着し、必要に応じてマニュアル除細動器を手配することが求められます。
心電図モニター付きAEDを設置している病院施設では、マニュアルモードに切り替えて電気ショックをする方法に習熟しておくと良いでしょう!
急変はあってほしいものではありませんが、もしもの時に備えて常に準備しておくことが大切です。(小児科 土谷)