院長先生のブログ
子どもの眼外傷
先日外来で、眼の周りにケガをしていたお子さんを見かけたので、子どもの眼外傷について読んでみました( Eye . 2021 Mar;35(3);945-951. )。
上海の施設で、2007年1月~2015年12月に、眼外傷の治療を受けた16歳未満の小児の入院患者の診療録を基に、年齢、性別、外傷の種類、原因、合併症、入退院時の視力について調査しています。
結果として、合計2,211人の患児、合計2,231眼が登録されました。
73.7%が男児で、61.2%が0〜6歳でした。機械的眼外傷は75.3%に認められ、穿通性損傷は59.8%に認められました。眼外傷の原因となったものは、はさみ(16.3%)、爆竹(8%)、鉛筆(4.9%)でした。
(爆竹は中国ならではの原因だと思います)
虹彩脱出、網膜剥離、眼内炎を起こした症例は、視力障害の予後不良と有意に関連していました。
兎に角、鉛筆やペンなどの先の尖った物を子どもに持たせないように注意しなければなりません!
家庭内でも容易に起こり得る事故なので、気を付けましょう! (小児科 土谷)