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見附市小児科 2023年春開院 みつけこどもクリニック | 小児科一般診療・予防接種・乳児健診 見附市

キムチを食べるとスリムになるのか?

韓国料理の定番メニューのひとつである「キムチ」に関する話題です。

キムチを日常的に摂取することが体重増加の抑制につながるのか調べた論文(BMJ open. 2024 Jan 30;14(2);e076650.)を紹介します。

Association between kimchi consumption and obesity based on BMI and abdominal obesity in Korean adults: a cross-sectional analysis of the Health Examinees study | BMJ Open

2004~2013年の韓国国民健康栄養調査のデータを用いた横断的解析を用いて検討しました。

解析対象は、40~69歳の成人11万5,726人(平均年齢51歳、男性31.8%)で、肥満(BMI25以上)の有病率は、男性36.1%、女性24.7%でした。

キムチの総摂取量が1日当たり1食分未満の群を基準として、年齢や飲酒・喫煙・運動習慣、摂取エネルギー量、食物繊維・ナトリウム・カリウム摂取量、婚姻状況、教育歴、所得などを調整した後、男性ではキムチ総摂取量が1日当たり1~2食分の群の肥満オッズ比(OR)は、0.875(95%信頼区間0.808~0.947)、1日当たり2~3食分の群ではOR0.893(同0.817~0.978)で、オッズ比の有意な低下が示されました。一方、女性ではキムチ総摂取量と肥満との関連に有意差は認められませんでした。

 

素材別の解析を実施したところ、女性でも白菜を用いるキムチ(ペチュキムチ)の摂取量が1日当たり2~3食分の群でOR0.921(95%信頼区間0.865~0.981)、大根を用いるキムチ(カクトゥギ)の摂取量が1日当たり1~2食分の群でOR0.895(同0.855~0.938)で、有意な関連が示されました(ペチュキムチ、カクトゥギの1食分の重量はともに50g)。

男性では、ペチュキムチ、カクトゥギのいずれでも、キムチ総摂取量の解析結果とほぼ同様の結果が示されましたが、1日当たり2~3食分のカクトゥギの場合は肥満リスクと有意な関連が認められませんでした。また、男女ともに、その他の素材のキムチの摂取量は、肥満リスクとの関連は認められませんでした。

 

以上から、男性では総摂取量で1日当たり1~3人前分のキムチを摂取していると肥満リスクが低下するみたいです。キムチには塩分が多く含まれているので、食べ過ぎは心臓に良くないと思いますし、ご飯が進んでしまうと元も子もないので注意が必要です! (小児科 土谷)

 

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