COVID-19に罹患すると、大人では様々な心血管疾患の発症リスクが高まることが報告されているのは皆様もご存じの通りです。そして、新型コロナワクチン接種をしておくと、感染後の心血管疾患の発症リスクが有意に低下することもわかっています。
では、小児ではどうなんでしょう?米国小児で行われた大規模調査を紹介させて頂きます。
アメリカの19の小児病院・医療機関の電子健康記録データを用いて、感染後28~179日目における様々な心臓の徴候、症状、および状態のリスクを調べました。調査対象は、新型コロナウイルス陽性者297,920人とウイルス陰性だった対照群915,402人で、感染後少なくとも6か月間の追跡調査を受けました。
その結果、新型コロナ感染歴のある小児は、未感染対照群と比較して、高血圧、心室性不整脈、心筋炎、心不全、心筋症、心停止、血栓塞栓症、胸痛、動悸など、様々な心血管疾患の発症リスクが1.26~2.92倍高かったことがわかりました。特に、心筋炎や心膜炎などの炎症性心疾患の発症リスクは、年齢、性別にかかわらず、明らかに増加していました。そして、これらの知見は、先天性心疾患の有無にかかわらず同様でした。そして、デルタ株感染でもオミクロン株感染でもほぼ同様の結果でした。
以上から、小児でも、COVID-19感染後に種々の心血管疾患の発症リスクが有意に高まることが確認されました。
COVID-19は罹患しないで済むなら、それに越したことはありません。年齢を問わず、感染状況に応じて適切な感染対策を行いましょう。 (小児科 土谷)


