メンタルヘルスに問題を抱える若者の増加とスクリーンタイムの増加に関連があるのか調べた研究( BMC public health. 2024 Oct 07;24(1);2686. )を紹介します。

Screen time and mental health: a prospective analysis of the Adolescent Brain Cognitive Development (ABCD) Study | BMC Public Health | Full Text

 

米国の大規模研究であるABCD(Adolescent Brain Cognitive Development)研究に2016年~2018年の間に参加した9歳と10歳の子ども9,538人(平均年齢9.9±0.6歳、男児51.2%、白人52.4%)の2年間のデータを用いて、ベースライン時のスクリーンタイムと、親が子どもの行動チェックリストを用いて評価した過去6カ月間のメンタルヘルス症状との関連を検討しました。

 

その結果、長いスクリーンタイムはあらゆるメンタルヘルス症状と関連していることが明らかになりました。

特に関連が強かったのは抑うつで、そのほか、行動障害、身体的症状、注意欠如・多動症(ADHD)との関連も強かったことが分かりました。抑うつ症状とスクリーンタイムとの関連を、スクリーンタイムのタイプ別に検討すると、ビデオ通話、テキストメッセージのやりとり、YouTubeなどの動画視聴、ビデオゲームとの間に有意な関連が認められました。スクリーンタイムと抑うつ症状、ADHD、反抗挑発症(反抗挑戦性障害)の症状との関連は、黒人よりも白人で、また、スクリーンタイムと抑うつ症状との関連は、アジア系よりも白人で、より強かったことも分かりました。

以上から、スクリーンタイムの長さは抑うつなどのメンタルヘルス症状のリスク上昇と関連することが分かりました。

 

筆者らは、スクリーンタイムの増加により、身体活動、睡眠、対面での交流、抑うつや不安を軽減するその他の行動に費やされる時間が失われている可能性があると指摘しています。

 

便利ですが、テクノロジーは対面での人間関係に取って代わるのではありません。

まさに「ご利用は計画的に」。

適度な距離感を保ちながら使用しましょうw (小児科 土谷)