今朝の論文はJAMA Health Forum（JAMA Health Forum. 2023 Mar 3;4(3):e230010. doi: 10.1001/jamahealthforum.2023.0010.）からです。5類相当になったとはいえ、COVID-19そのものは変質していないのため、自分の勉強も兼ねてCOVID-19関連の論文は今後も読む予定ですのでご容赦下さい。

この論文では、4/1/2020~7/31/2021の期間に、新型コロナ後遺症症状を示した13,435人と感染経験がない26,870人（平均51才、58.4%女性）を調査しています。感染後1~12カ月間における呼吸器疾患、心血管疾患の発症リスクを非感染者と比較したところ、後遺症経験者は様々な疾患を発症するリスクが約2倍に上昇し、入院経験者では2～6倍リスクが上昇していました。この他に、死亡率は後遺症経験者で2.8%、コロナ非感染者で1.2％と、後遺症経験者では死亡率が約2倍増加していました。

COVID-19は、急性期症状が消えても重篤な呼吸器や心血管疾患の発症リスクが高まり、死亡リスクまでもが増えてしまう模様です。自分も論文の対象となった「世代」に差し掛かっていることもあり、改めて罹患したくないな～っと思った朝でした。　（小児科　土谷）