院長先生のブログ
小児/青年のlong COVID有病率は25.24%
昨日に引き続いてlong COVIDに関する話題です。
少し古い論文ですが、小児および青年におけるlong COVIDに関するシステマティック・レビュー、メタ解析を紹介します(medRxiv. March 13, 2022(doi.org/10.1101/2022.03.10.22272237))。21件の論文、計8万0071人の小児および青年が対象となっています。
その結果、Long COVIDの有病率は25.24%で、最も多く見られた臨床症状は気分症状(mood symptom)16.50%、疲労9.66%、睡眠障害8.42%でした。
発症の危険因子は持続的な呼吸困難(オッズ比2.69)、嗅覚・味覚障害(10.68)、発熱(2.23)でした。
小児は軽症例が多いとされますが、long COVID(いわゆる後遺症)を呈する症例は稀ではありません。
COVID-19は基本的に罹患するだけ「損」なので、感染症流行状況に注意し、必要に応じて(ワクチン接種を含む)感染対策を行うと良いでしょう。 (小児科 土谷)