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見附市小児科 2023年春開院 みつけこどもクリニック | 小児科一般診療・予防接種・乳児健診 見附市

キノコと認知症

在宅当番で成人診療もしているので、ときどき大人の健康マメ知識も取り上げさせて頂いておりますw

キノコは食物繊維やいくつかの抗酸化物質が豊富な食材ですが、キノコ摂取が認知症リスクの低下と関連しているかは不明です。日本からの研究ですが、キノコ摂取と認知機能障害リスクとの関連を調査した報告(The British journal of nutrition. 2024 Jan 19;1-7.)を紹介します。

Mushroom intake and risk of incident disabling dementia: the Circulatory Risk in Communities Study (CIRCS) | British Journal of Nutrition | Cambridge Core

1985~99年に毎年実施されていた心血管リスク調査に参加した3つの地域に在住する40~64歳の地域住民3,750人を対象に、プロスペクティブ研究を実施しました。認知症による障害が認められた事例は1999~2020年に調査しました。脳卒中の既往歴の有無にかかわらず、キノコの摂取量に応じた認知症発症数のハザード比(HR)および95%信頼区間(CI)を算出しました。

 

3,739人を平均16.0年フォローアップ調査したところ、障害を伴う認知症を発症した人は670人でした。
女性では、キノコの摂取と認知症リスクの逆相関が認められました(この関連は、脳卒中の既往歴のない認知症に限定されていた)。女性における認知症発症の多変量HRは、キノコを摂取していなかった人と比較し、キノコの摂取量が0.1~14.9g/日で0.81(95%CI:0.62~1.06)、15.0g/日以上で0.56(0.42~0.75)でした(p for trend=0.003)。脳卒中の既往歴のない認知症におけるハザード比は、キノコの摂取量が0.1~14.9g/日で0.66(95%CI:0.47~0.93)、15.0g/日以上で0.55(0.38~0.79)であった(p for trend=0.01)。
一方、男性ではキノコの摂取と認知症リスクとの関連が認められませんでした。

 

以上から、日本人女性においては、キノコの食事摂取が認知機能障害リスクの低下と関連していることが示唆されました。

 

何で女性だけなの?男性には効果無いの?メカニズムは?キノコの種類で差が生じるのか?等、いろいろと気になる点はありますが、キノコ摂取は日本人女性にとって、認知症リスク低下に繋がるようです。羨ましいw (小児科 土谷)

 

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