院長先生のブログ
いわさきちひろ
今年の春先にマリー・ローランサン展に行ったことを思い出したので、それに関連した話題です。
マリー・ローランサンの絵に憧れ、自身も美しく愛らしい作品を描き続けたのが、「いわさきちひろ」さんです。
スタジオジブリの高畑勲が、『描かれた子供たちはほとんど笑っていない。』と言っていた、「いわさきちひろ」の絵。
子どもであっても持っている、胸の奥にある悲しみや辛さを、甘く見える絵の中に包み込みながら描いています。その絵は柔らかな色を使い、水墨画のようにぼかしを用いながらも、しっかりとしたデッサンで、ただ可愛いだけの子どもを描いた絵と一線を画しています。
マリー・ローランサンの描く顔と同様に眉毛がなく、丸い黒目の瞳。
その単純化された表情によって、誰もが自分の幼い日を投影し、絵の中に入り込むことができるのでないでしょうか。
今回紹介したのは冬の作品です。
でも、なんとなく暖かさを感じる作品ですねw
長岡からだと少し距離がありますが、安曇野ちひろ美術館で「いわさきちひろ」の作品を多数見ることが出来ます。ご興味のある方は是非訪れてみてください! (小児科 土谷)