今朝はlong COVIDに関する論文（BMJ 2022;379:e071050. Oct 13, 2022（doi.org/10.1136/bmj-2022-071050））です。

感染から6～12ヵ月後の後遺症とその危険因子を検討した横断的研究です。対象は2020年10月から2021年3月までに感染した18～65歳の成人1万1710 名（女性58.8％，44.1 歳，入院3.6%，追跡期間 8.5ヶ月）です。

疲労（頻度37.2％）と神経認知障害（31.3％）が、健康回復と労働能力の低下に最も影響していました。
胸部症状，不安・うつ，頭痛・めまいおよび疼痛症候群も労働能力に影響していました。
PASC (post-acute sequelae of SARS-CoV-2)を呈したのは少なくとも対象の28.5％、感染者の6.5％でした。

感染から6～12ヵ月後に、軽度感染後の若年・中年成人においても、自己申告による後遺症、特に疲労と神経認知障害がかなりの負担となっており、健康および労働能力に大きな影響があることが示唆されました。

罹患するといろいろ面倒なのがCOVID-19。厄介なウイルスですね。　（小児科　土谷）