院長先生のブログ
アジサイ中毒

6月といえば「梅雨」。「梅雨」といえば「アジサイ」ということで今日は紫陽花に関する話題です。
紫陽花は日本の梅雨の風物詩の1つですが、こんな身近な植物に毒があることをご存じでしょうか?
2013年までの12年間で患者数が146人にのぼったと報告されており、この時期の要注意疾患として覚えておくと良いでしょう。事例としては、飲食店側が料理の「ツマ」としてよく使用されるアオジソとアジサイを誤認して提供してしまい、そのアジサイを食べて発生したものが多いようですが、認知症患者が鉢植えのアジサイを数枚食べて食中毒を起こしたケースや料理の敷物として使われたアジサイの葉で食中毒を起こしたケースも報告されています。梅雨の時期に散発しており、要注意ですねw
アジサイの毒性成分はまだ明らかになっておらず(青酸配糖体説は否定的)、主な症状は摂取後30分~2時間で起こる嘔気、嘔吐、めまい、顔面紅潮などとされています。
対症療法で症状が数時間~半日程度で軽快する(2-3日以内には改善)のは幸いですが、苦しい思いはしたくないので、頭の片隅に覚えておくと良いでしょう。
自然毒のリスクプロファイル:高等植物:アジサイ (mhlw.go.jp)
紫陽花の花は綺麗なんですが、意外なところに落とし穴があるので要注意です! (小児科 土谷)