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見附市小児科 2023年春開院 みつけこどもクリニック | 小児科一般診療・予防接種・乳児健診 見附市

男の子にもHPVワクチンを

過去のブログでも触れましたが、HPVワクチンには高いHPV感染阻止効果があります。

子宮頸がんの95%以上がHPV感染によることを考えると、日本でもHPVワクチン接種のさらなる普及が必要であることは間違いありません。そして、子宮頸がんを引き起こすHPV感染が、ほぼ性行為によってもたらされることを鑑みると、思春期の女子だけでなく、同世代の男子にも積極的に接種を勧奨するべきだと思います(勿論、時間的猶予がないので、まずはキャッチアップ世代の女性へのワクチン接種が優先度が高いですが)。

 

さらに、HPVワクチンには性別に関係なく罹患する肛門がんや性感染症の尖圭コンジローマの予防効果があることも分かっています。

男性にもHPVワクチン、自治体の助成広がる…肛門がん予防や女性への感染低減 : 読売新聞 (yomiuri.co.jp)

 

海外では欧米を中心に58か国で男性への公費接種が実施されており(男性の接種率は米国59・8%、カナダ81%、英国62・4%、豪州76・7%)、厚生労働省も2022年8月から男性の定期接種化に向けた議論を進めています。さらに、「対策を講じる必要がある」と判断して、国の結論を待たずに男性への接種に対して独自助成を始めた自治体(全国9区市町村;2023年8月末時点)もあります。

 

個人的には、子どもの予防医学にかかわるところで、国内で健康格差は生じて欲しくないと思っています。子どもたち、将来を担う若者たちのために、新潟県内でも助成してくれる自治体が増えることを心から願っています。

 

最後にもう一度。

HPVワクチンは、男性にも起こる様々ながんの予防や、尖圭コンジローマの予防、そして大切なパートナーを守ることにつながります。

こういうところ「きちんとしている男性」、僕は立派だと思います。 (小児科 土谷)

 

注)2020年12月25日に4価HPVワクチン(ガーダシル)が、9歳以上の男性への適応が承認されています(現時点では、男性は自費になりますが国内で接種可能)。接種を希望される方はお問い合わせください。

 

 

 

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