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見附市小児科 2023年春開院 みつけこどもクリニック | 小児科一般診療・予防接種・乳児健診 見附市

COVID-19感染後のてんかんは軽症例でも生じる

昨日に引き続き、今日もCOVID-19関連の話題です。同じテーマだと論文読むのが早いので、連続したジャンルの時は横着して時短してるなっと思ってくださいw

COVID-19感染後6カ月間のてんかん発症のリスクについて検討した論文(Neurology. 2023 Feb 21;100(8):e790-e799.)を紹介します。

イギリスからの報告で、電子カルテ86万934件を解析しています。その結果、COVID-19感染後6カ月以内のけいれん発作の発生率は0.81%でした(インフルエンザと比較したハザード比1.55)。てんかんの発生率は0.30%でした。(ハザード比1.87)

COVID-19感染後にてんかんを発症した人は、入院歴のない人、16歳未満で高く、COVID-19感染後6カ月間の新規けいれん発作およびてんかん診断の発生率はインフルエンザ感染後よりも高かったようです(下図)。


以上から、COVID-19の重症度が低い患者であってもけいれん発作並びにてんかん発症のリスクがあることが示されました。また、16歳未満でリスクが高いことを考慮すると、小児はCOVID-19感染後にけいれん発作/てんかん発作を発症するリスクが高く、小児でのCOVID-19感染予防の重要性が示唆されました。

COVID-19は(罹患後に発症するものも含めると)その合併症が極めて多岐に及ぶことがインフルエンザや普通の風邪と大きく異なります。つくづく「いやらしい」ウイルス感染症だと思います。 (小児科 土谷)

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