院長先生のブログ
AED設置場所の探し方
昨日のブログでも述べた通り、救急隊到着前に市民がAEDを使用することによって、傷病者の救命率や社会復帰率が向上することが分かっています。AEDを有効利用するためには、AEDの設置場所や配置に関して具体的で根拠のある基準が必要です。平成25年9月に厚生労働省が「AEDの適正配置に関するガイドライン」を公表しています。
ご自身の通院する病院や施設内で突然の心停止に遭遇した場合のAEDの入手先については、ご存知の方も多いと思います(知らない方は、今度探してみて下さい!)。しかし、当然ながら、そこ以外で突然の心停止の現場に遭遇することがあります。こんな時、どこにAEDを取りに行ったら良いのでしょうか?AEDの探し方を幾つかご紹介させて頂きます。
AEDマップの使用
救助者の行動をサポートする「全国AEDマップ」をうまく活用することで、AEDを使用する機会を増やし、救命率を向上させることが期待できます。日本救急医療財団は、全国のAEDを網羅したマップの作成とその精度を上げるための整備を進めています。近くのAEDは何処にあるのか?そのAEDは使用できるのか?という情報を集約し、広く市民に発信することで、必要な時にAEDがすぐに利用できる環境が整備されることを目指しています。
ソーシャルメディアを活用する
第一発見者や119番通報を受けた救急指令員が、救助者になり得る人々にソーシャルネットワークを通じて協力の要請を行う携帯アプリを用いたシステムが開発されています。その名も「AED GO」です!登録されたボランティアに心停止発生を知らせる機能も有しており、実証実験を経て、119番通報との連携システムと合わせて、今後全国展開される予定です。
「MySOS」という救命・救急、医療補助アプリもあります。倒れている人を発見した際に必要な一次救命処置の流れや、近隣のAED情報の検索、表示が出来ます。MySOSをインストールしている近隣の人に対して救援依頼を送信することが出来ます。また、子どもの急病への対処に迷った時の救急受診のガイドも提供してくれるアプリです。自分自身のカルテ情報を登録しておくことで、自分が倒れた時に医者や病院への情報伝達やご家族への緊急連絡を可能にし、スムーズな救急搬送もサポートしてくれます。
MySOS救命・救急 応急手当ガイド AEDマップ – Google Play のアプリ
このようなソーシャルネットワークを活用した手段も、今後、一般救助者を支援する一つのツールとして、更に普及することが期待されます。
とにかく、自分の生活圏内のどこにAEDがあるかくらいは、覚えておきましょう!
いざ!という時、間違いなくテンパりますのでw (小児科 土谷)