院長先生のブログ
家庭内で起こる事故を防ぐ 転落事故③

今回はベランダや窓からの転落予防策について触れてみたいと思います。
東京都住宅対策本部の資料がまとまっているので、ご興味のある方はご覧ください。
窓やベランダからの子供の転落事故にご注意ください | 東京都住宅政策本部 (tokyo.lg.jp)
保護者の注意や努力が不要で、抑止効果が高い対策
窓が10cm以上開かないような器具を取り付け、大人でも開錠できないようにします。解除できないため、物理的に外へ出ることが不可能です。普段使うベランダでは、なかなか実現することは難しいと思いますが、一部のホテルなどで採用されている方式ですね。
保護者の方々の多少の労力を必要とするが、抑止効果が高い対策
補助錠(サッシ用補助錠、ウインドウロック、窓ロック、防犯錠、サッシロックなど)をベランダに出るドアや窓に取り付けます。子どもが開錠出来ないように、高い場所(5歳児は140cmまでは手が届くとされているので、それ以上)に設置すると良いでしょう。
ベランダに出た際、容易によじ登れないように、足がかりとなる室外機、植木鉢などは柵から60cm以上離して設置します。室外機は上から吊るすなど、設置場所を工夫しても良いでしょう。
ベランダの手すり柵の下に隙間がある場合は、すり抜けて転落する危険をなくすため、11cm以下にします。
根拠のない「やらない理由」、(例えば)いつも一緒だからやらなくても大丈夫、家が傷つくからやらない、設置するのが面倒だからやらない、に陥らないように注意しましょう。転落事故が起きてからでは取り返しがつきませんので。。(小児科 土谷)