院長先生のブログ
口腔内のケガを考える③
今回は歯ブラシによる口腔内のケガを予防するために、何が出来るのか?について触れたいと思います。
保護者が出来ること
保護者の目が届くところで歯磨きを行い、子どもが危険な歯ブラシの使い方をしていないか毎回チェックすることです。
とはいえ、常に目を離さないでいることは非現実的ですし、保護者の方々が注意していても、子どもの咄嗟の動きに間に合わずに受傷してしまうこともあります。そのような状況に対応するためには、高さのある場所で歯磨きをさせない、転倒のリスクを考え床に座って歯磨きをさせるなど、歯磨きをしているときにケガをする状況を作らないようにするしかありません。
最近では、突き刺さりにくいように、外力が加わると柄が曲がる歯ブラシやストッパー構造がついた歯ブラシなども発売されています。保護者の仕上げ歯磨き用歯ブラシとは別に傷害を防止できる歯ブラシを子ども用として準備するのも良いでしょう。
社会が取り組むこと
歯ブラシが重大な口腔内外傷を引き起こすことがあることを、先ず保護者の皆様に知ってもらうことが大事です。そして、このようなケガは、保護者が注意していても起こりえる、起こってしまった場合は重症となる場合があるということを社会全体で注意喚起しなければなりません。
東京消防庁<安全・安心情報><トピックス><乳幼児の歯みがき中の事故に注意!> (tokyo.lg.jp)
乳幼児の歯みがき中の喉突き事故に注意! | 東京くらしWEB (tokyo.lg.jp)
注意換気用のリーフレット:(リーフレット)乳幼児の歯磨き中の喉突き事故に注意! (tokyo.lg.jp)
家庭内での口腔内のケガがなくなるよう、事故が起こった後で後悔しないで済むように、保護者だけでなく社会全体で取り組んでいきましょう。 (小児科 土谷)