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見附市小児科 2023年春開院 みつけこどもクリニック | 小児科一般診療・予防接種・乳児健診 見附市

COVID-19は自己免疫性疾患の発症リスクを上昇させる②

COVID-19後の自己免疫疾患と自己炎症性疾患の発生率と自己免疫疾患保有者の新型コロナ感染における重症化リスクについて調べた韓国からの論文(JAMA Netw Open. 2023;6(10):e2336120.)を紹介します。

Autoimmune and Autoinflammatory Connective Tissue Disorders Following COVID-19 | Infectious Diseases | JAMA Network Open | JAMA Network

 

2020年10月8日~2021年12月31日の間に実施されたレトロスペクティブ集団ベース試験で、韓国国民健康保険サービスコホートの全国データを用いて、PCRによってCOVID-19の診断を受けた患者と、非感染の対照群を対象としました(データ解析は2022年9月から2023年8月まで行われた)。

 

その結果、COVID-19患者354527人と対照群6134 940人が組み入れられました。

COVID-19発症により特定の自己免疫疾患、自己炎症性疾患の発症率が上昇することが分かりました。

  円形脱毛症(調整ハザード比[aHR]、1.12;95%CI、1.05-1.19)

  全頭脱毛症(aHR、1.74;95%CI、1.39-2.17)

  抗好中球細胞質抗体関連血管炎(aHR、2. 76;95%CI、1.64-4.65)

  クローン病(aHR、1.68;95%CI、1.31-2.15)

  サルコイドーシス(aHR、1.59;95%CI、1.00-2.52)

以下の自己免疫疾患、自己炎症性疾患の保有者では新型コロナが重症化しやすい傾向があることが分かりました。:全頭脱毛症、乾癬、白斑、血管炎、クローン病、潰瘍性大腸炎、関節リウマチ、成人発症スティル病、シェーグレン症候群、強直性脊椎炎、サルコイドーシス

ワクチン接種はこれらのリスクを有意に低下させる

 

以上から、新型コロナに感染して免疫を獲得する方法はリスクの高い手段であることがわかります。罹患しないで済むなら、その方が良いということですw (小児科 土谷)

 

 

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