院長先生のブログ
最近のCOVID-19は?
厚生労働省のホームページを参考に、最近メディアで報じられなくなったCOVID-19について触れたいと思います。
死亡診断書(死体検案書)の情報を用いたCOVID-19関連死亡数の分析|厚生労働省 (mhlw.go.jp)
この分析結果からは、日本で毎月、新型コロナ関連で何人が亡くなっているかを見ることができます。
それによると令和6年2月だけで、新型コロナ関連死亡数(Ⅰ欄:もっとも死亡に影響を与えた病名)が3,282人でした。つまり、COVID-19が主な原因で亡くなった人の数が、2月だけで約3,000人いたということを意味します。
また、その下の新型コロナ関連死亡数(Ⅰ欄またはⅡ欄)が5,766人となっており(Ⅱ欄は直接には死亡に関係していないがⅠ欄の病気等の経過に影響を及ぼした傷病名を書く場所)、COVID-19が主な原因でなくなった人とCOVID-19の影響で亡くなった人の合計が5,766人であるということになります。
要するに、今年2月だけを見ても、新型コロナ関連死亡数が日本だけでも3,000~5,000人強もいたということです。更に、その月別推移を見ると、徐々に増え気味であることも分かります。
COVID-19の致死率自体は下がっていますが、一定数の感染者が出ているため、COVID-19が原因で、あるいはその関連で亡くなる人の数が、毎月数千人も出ています。
日本の交通事故による死者数が年間3千人強ということを考えると、いかに多くの人たちが新型コロナ関連で亡くなっているかがわかります。
5類になってSARS-Cov-2ウイルスが消えたわけではなく、単に我々が忘れかけているだけかもしれません(こういう情報提供をメディアがしてくれれば良いのにと思います)。
特に、高齢者や基礎疾患をお持ちの方はCOVID-19の流行動向にくれぐれもご注意下さい。 (小児科 土谷)