スマホは「ただそこにあるだけ」で注意力や認知機能を低下させることが分かっています。

今朝は米国テキサス大学からの報告をざっくり説明します（Journal of the Association for Consumer Research, Volume2,Number2 April 2017.）。500人以上の大学生を対象に実験を行いました。

被検者を

1：スマホを机の上に置く

2：スマホを鞄かポケットに入れる

3：スマホを別の部屋に置く

の3グループにわけ、記憶力や集中力などをはかるテストを実施（スマホは音や振動が出ないように設定）し、その結果を検討しています。

その結果、机の上にスマホを置いたグループの成績が最も低く、別の部屋に置いたグループの成績が最も好成績でした（つまり、スマホが視界にあるだけで課題の成績が低下した）。

さらに、ポケットや鞄に入れて視界に入らないようにしたグループは、別の部屋に置いたグループに比べて課題の成績が低下していました。実験後のアンケートで被検者の大学生に「課題に取り組んでいる際にスマホのことを考えたか？」と質問したところ、全員が「No」と答えており、著者らはスマホが近くにあると無意識のうちに気をとられて、物事への認知機能が阻害されるのではないかと推察しています。

視界になくとも、スマホがそばにあるだけで物事への認知機能が阻害されるとは困ったものです。

スマホは便利なので、ついそばに置きたくなってしまいますが、大事な仕事や勉強するときはスマホをなるべく離しておきましょうw　（小児科　土谷）