院長先生のブログ
long COVIDの病態 -持続感染⑩-
long COVIDの病態について。持続感染に関する論文です(Nature volume 612, pages758–763 (2022))。
ざっくり要約すると
*気道の検査でウイルス陰性になっても、患者のウイルスが消滅したことを意味しない(持続感染)
*強い炎症は呼吸器系に特異的に認められ、呼吸器系の症状が出る
*小児では、全身への感染がほとんど炎症を伴わないので症状が出にくい
*ウイルスは脳に到達し、独自に増殖する可能性がある:ウイルスは各臓器で独立して持続的に増殖している
long COVIDの病態で、「持続感染」に関する論文が次々に出ています。少しずつですが、その病態が明らかになりつつあります。早く病態が解明され、治療まで結びつくと良いな。。 (小児科 土谷)