院長先生のブログ
ぎんなん
秋の味覚のひとつである「ぎんなん」、美味しいですよね。
茶碗蒸しに入れるのも良し、焼いて酒の肴にするのも良し、これからの季節楽しみですね!
その一方、「ぎんなん」は中毒を起こす可能性のある食べ物であることをご存じでしょうか。
ぎんなん中毒は成人にも発症しますが、特に子どもに多く、3歳以下のお子さんが全体の60%程度を、10歳未満の方が全体の80%程度を占めています。
ぎんなん中毒は、 4’-Oメチルピリドキシンという物質がビタミンB6の代謝を阻害することで起こることがわかっており、主な症状はけいれんと嘔吐、意識障害です。けいれんを起こす頻度が高く、10分から数時間の間隔で繰り返し起こります。中毒症状が起こる時間帯は、食後12時間以内、特に6時間以内に多いとされています。
ちなみに、ぎんなんを加熱をしたり焼いたりしても、中毒の予防が出来ないこと、食べた量だけでは中毒を予測することが難しい(歳の数まで~というわけにはいかない)ことは知っておきましょう。
個人的には、酒の肴として好きな「ぎんなん」ですが、幼少児にあげることは避けておいた方が良いでしょうね。 (小児科 土谷)