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見附市小児科 2023年春開院 みつけこどもクリニック | 小児科一般診療・予防接種・乳児健診 見附市

COVID-19 小児編⑥

小児におけるCOVID-19と神経学的合併症を調査した米国からの論文(Pediatrics 2022 DOI:10.1542/peds.2022-058167.)を紹介します。

 

2020年3月~2022年3月に、52の小児病院から退院したCOVID-19の生後2M~18歳未満の小児を対象とした横断研究です。神経学的合併症は脳炎・脳症、無菌性髄膜炎、熱性けいれん、非熱性けいれん、脳膿瘍・細菌性髄膜炎、ライ症候群、脳梗塞と定義し、入院期間、ICU入室、30日間の再入院、死亡、病院コストを評価しました。また、神経学的合併症に関連する因子は多変量ロジスティック回帰を用いて同定しました。

 

その結果、入院15,137人のうち、神経学的合併症の発症率は7%でした。
最も頻度の高い神経学的合併症は順に、熱性けいれん(3.9%)、無熱性痙攣(2.3%)、脳症(2.2%)でした。

神経学的合併症のある小児では、合併症のない小児と比較して、入院日数、ICU 入室、ICUでの入院日数、30日再入院、死亡、病院経費が高く、神経学的複雑性慢性疾患(CCC)の存在は神経学的合併症の高いオッズと関連していました。

以上から、神経学的合併症の発生率は7%であり、神経学的合併症を有するような高リスク集団に対してはCOVID-19の予防接種を行うことが望ましいことが分かりました。 (小児科 土谷)

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