メニュー

   

お電話

見附市小児科 2023年春開院 みつけこどもクリニック | 小児科一般診療・予防接種・乳児健診 見附市

long COVIDの病態 -持続感染⑬-

long COVIDの病態「持続感染」に関して、小児の論文(Lancet Microbe. 2023 Jun 26;S2666-5247(23)00115-5.)が出ていたので簡単に紹介します。

この論文の冒頭には、「新型コロナに感染した子どもの体内でウイルスが残っていることがしばしばある」とされています。

上図は、COVID-19から回復後に内視鏡検査や生検などを受けた子どもたちで、さまざまな組織で新型コロナのN蛋白が陽性だった/ウイルスが実際に検出された例をまとめたものです(見にくくてすいません!原著を無料で読めるので、ご興味のある方はご覧になってみて下さい)。

 

その中の1例抜粋します。

long COVIDの小児(11歳)で、感染から3ヶ月後に大腸内視鏡検査を受け、腸管の粘膜固有層でN蛋白陽性であることがわかりました(N蛋白はワクチンと無関係で、感染した時にのみ陽性となる)。

 

つまり、感染後かなり時間が経った後でも、子どもたちの組織中にウイルス抗原やウイルスそのものが存在することがあることが明らかになったということです。小児のlong COVIDの病態を理解する上で、成人同様「持続感染」を念頭に置く必要があります。 (小児科 土谷)

この記事をシェアする