院長先生のブログ
チェリー・ピッキング
昨日、ちらっと確証(確認)バイアス(いわゆるチェリー・ピッキング)について触れたので、分かりやすいかどうかは分かりませんが、説明します。
自分が主張したいことに都合の良い証拠ばかりを集め、反証となる事実を無視することをチェリー・ピッキングと呼びます。例えば、几帳面なA型の人ばかりをあげて、B型の几帳面の人は居なかったことにして「A型は几帳面だ」と主張するようなものです。商品の「いいとこどり」ばかりを取り上げた広告やCMなどは意図的なチェリー・ピッキングと言えるでしょう。
一方、我々も無意識にチェリー・ピッキングをしてしまうことがあります。
例えば、ネットなどで目にした情報源不明な情報であっても、それが自分の考えと一致するものであれば、それを裏付ける証拠ばかり探してしまうのではないでしょうか?
日々の生活や仕事では、物事を素早く、効率的に判断する必要があるので、このような確証バイアスはある意味では必要なことと言えますが、仮説の真偽を正しく判断するためには、仮説に一致する情報だけでなく、仮説に反する情報にも目を向けなければなりません。
何事も、判断や選択を間違えないためには、不都合な真実から目を背けない姿勢を持つことが必要です。 (小児科 土谷)