院長先生のブログ
口腔内のケガを考える①
最近家庭内での事故について触れたので、それに関連した内容です。
勤務医時代、歯ブラシが刺さったことによる口腔内外傷を経験したことがあったので、口腔内のケガについてにしました。
口腔内のケガに関する疫学
口腔内のケガは比較的多く、口腔内にモノが刺さるケガは小児の全外傷の1~2%と言われています。
刺さったものでは、歯ブラシによるケガが最も多く、それ以外には竹串、箸、フォーク、ストロー、アイスの棒、鉛筆などの文具などが報告されています。
医療機関ネットワーク事業の参画医療機関からは、6歳以下の子どもが歯磨き中に歯ブラシをくわえたまま転倒して喉を突き、口の中に刺さってケガをしたなどの情報が平成 28 年4月から令和3年3月末までに 120 件寄せられています。
子どもの歯磨き中の喉突き事故などに気を付けましょう!-3歳以下の子どもの事故が多数発生しています- | 消費者庁 (caa.go.jp)
子どもの歯磨き中の喉突き事故などに気を付けましょう! (caa.go.jp)
歯ブラシで歯磨きを始めた段階から歯ブラシによるケガは起こり得るため、1歳以降で特に多くなる傾向にあります。
子どもは1歳頃から歩き始めます。
この時期の子どもの歩行は不安定であるため、転倒してケガをするリスクが高いので要注意です!
次回は歯ブラシによるケガの特徴について触れたいと思います。 (小児科 土谷)