院長先生のブログ
家庭内でのヤケド①
一般外来をしていると、自宅で火傷をしたため来院されるお子さんが時折おられます。
そこで、今回は子どもの火傷についてです。
東京都が2013年度に実施した、乳幼児(0歳から6歳(未就学児))の日常生活におけるやけどの実態を把握するための調査によると、子どもが「ヤケドをした」あるいは「ヤケドをしそうになった」場所は住居内が大半を占めていたことが分かっています。
平成25年度 乳幼児のやけどの危険(インターネットアンケート) (tokyo.lg.jp)
4,772 件の回答によると、危害、ヒヤリ・ハット経験をした場所は、「居室・居間」が 1,874 件で最も多く、次いで花火や夏の日差しに熱せられた遊具やアスファルト等、「住宅以外の場所」におけるやけどが 1,204 件、「台所」が 1,187 件と続いていました。
原因となった製品は、「食物・飲物」による経験が 937 件と最も多く、ガスコンロ、IH クッキングヒーター等の「据え置き型調理器具」が 459 件、「花火」が 435 件、カセットコンロやホットプレート等の「卓上調理器具」が 401 件、「炊飯器」が304件と続き、これら5項目で半数を超えていたことが分かりました。
以上から、子どものヤケドの危険性は日常生活の中に潜んでいることが窺い知れます。
次回から、子どものヤケドの特徴、応急処置、予防について簡単に触れていこうと思います。 (小児科 土谷)