前回は果物だったので、今回は果物や野菜の摂取が喘息/喘鳴のリスクと関連するのか？です（Nutrients
. 2017 Mar 29;9(4):341. doi: 10.3390/nu9040341.）。

Nutrients | Free Full-Text | Effects of Fruit and Vegetable Consumption on Risk of Asthma, Wheezing and Immune Responses: A Systematic Review and Meta-Analysis (mdpi.com)

2016年6月までの、PubMed、Cochrane、CINAHL、EMBASEを含むデータベースが検索されました。

喘息/喘鳴、免疫反応へのリスクに対する果物や野菜摂取の影響を調査した58研究が適格とみなされました（横断研究：30件、コホート研究：13件、症例対照研究：8件、試験的研究：7件の研究デザイン）。

研究の多く（30件）は果物/野菜の摂取と喘息および呼吸機能のリスクに有益な関連性があることを報告したが、8件では有意な関係性は認めらなかった。一部の研究（20件）で果物のみ、あるいは野菜のみ摂取と喘息のリスクに負の関連性が認められたため、曖昧な結果となってしまった。

成人と小児に対するメタアナリシスでは果物摂取と喘息および喘息重症度のリスクで逆相関を示したことがわかりました（p<0.05）。野菜摂取も同様でした（p<0.05）。

7件の研究で、喘息における果物および野菜摂取と関連した免疫反応について調査され、うち6件で全身または気道の炎症のいずれかに対して防御効果があることが分かりました。

以上から、観察研究のメタアナリシスですが、果物や野菜摂取により喘息リスクが低下することがわかりました。観察研究なので確定的とは言えませんが、果物や野菜を積極的に摂取することは悪くはなさそうですねｗ　（小児科　土谷）