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見附市小児科 2023年春開院 みつけこどもクリニック | 小児科一般診療・予防接種・乳児健診 見附市

人生を楽しく生きると長生きする

「人生を楽しく生きると長生きする」は、誰にとっても、こうであって欲しい!と願わざるを得ない命題です。これに関しての面白い論文(BMJ 2016; 355 doi: https://doi.org/10.1136/bmj.i6267)を紹介します。昔のクリスマスBMJ論文なので、流し読んでいただいて構いませんw

 

《目的》

この論文では、4年以上の間に「人生って楽しい!」と思った頻度が、総死亡および心血管系疾患による死亡、およびその他の原因による死亡と関連しているかどうか調査しました。

《方法》

イギリスに居住している高齢者サンプルであるEnglish Longitudinal Study of Ageing (ELSA)を用いた縦断的観察研究で、参加者は9365人の50歳以上の男女(登録時平均年齢63±9.3歳)でした。主要アウトカムは死亡までの期間としています。

 

《結果》
2002年(1期)、2004年(2期)、2006年(3期)に「人生が楽しいと思えるか」どうか調査したところ、2264人(24%)が1回、1833人(20%)が2回、3205人(34%)が3回「そうである」と回答しました。追跡期間中、1310人が死亡したが、死亡率は追跡期間中の「人生が楽しい」と感じた数と逆相関を示しました。人口動態的因子、ベースラインの健康状態、合併症、抑うつ症状で補正すると、「楽しくない」群と比較して、総死亡のハザード比は「2回楽しい」と回答した群で0.83(95%信頼区間0.70 -0.99)、「3回楽しい」と回答した群で0.76(95%信頼区間0.64-0.89)でした。

同様の関連性は、「3回目に楽しい」と答えてから2年以内に死亡した例を除いても観察され(ハザード比0.90、95%信頼区間0.85-0.95)、全症例解析でも観察されました(ハザード比0.90、95%信頼区間0.83-0.96)。

観察研究であるため、そのまま鵜呑みにすることは出来ませんが、今回の結果は、人生を楽しく生き続けることの重要性を示しているものと思われます。

色々と大変な世の中ですが、これからも楽しく生きていきたいですねw (小児科 土谷)

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