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見附市小児科 2023年春開院 みつけこどもクリニック | 小児科一般診療・予防接種・乳児健診 見附市

お母さんの感じる「子どもの発熱」

外来には「発熱」を訴えるお子さんが毎日来院されます。

そこで、今日は子どもの「発熱」に関する話題です。少し古い論文ですが、触診による発熱の評価の精度を評価した研究があるので紹介します(BMJ 1998; 317: 321-30)。

 

対象は1-16歳(中央値2歳)の小児で、体温37.8℃以上を「発熱」と定義しています。母親と医学生(2人)が子供の腹部、前額部、頸部を触って、独立して記録を行うと同時に、水銀体温計で腋窩温を測定しました。

 

その結果、1090人の小児が対象となり、そのうち236人(27%)が発熱していました。

母親は862人の児の評価を行い、574人(67%)の児が触診で「暖かい/熱い」と評価されました(感度は94%、特異度は44%であった:陽性的中率39%、陰性的中率95%)。

2人の医学生は1086人の児の評価を行い、525人(48%)の児が触診で「暖かい/熱い」と評価されました(感度94%、特異度67%であった:陽性的中率49%、陰性的中率97%)。2人の医学生は独立して児を評価していましたが、それぞれの結果はほぼ同じでした。

以上をまとめると・・・

母親が触診で子どもの体温を評価した場合
 ・「発熱がなさそう」 → 実際に発熱がない可能性が高い
 ・「発熱がありそう」 → 実際には発熱はないことも多そう   ということが示されました。

 

お子さんの体温が高い?と思ったら、きちんと体温計を用いて体温を測定してみると良いでしょうw (小児科 土谷)

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