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見附市小児科 2023年春開院 みつけこどもクリニック | 小児科一般診療・予防接種・乳児健診 見附市

新興再興感染症は今後も出現するのか?

これまで知られていなかった感染症、または一度大きく減少していた既知の感染症のうち、急速に増加し公衆衛生に大きな影響を与えるものを「新興再興感染症」と呼びます。

 

振り返ってみると、2003年のSARS(重症急性呼吸器症候群)の流行に始まり、2009年の新型インフルエンザ、2012年のMERS(中東呼吸器症候群)、2014年のエボラ出血熱、2015年のジカウイルス感染症など様々な感染症が出現してきたことは皆さんの記憶にも新しいと思います。

新興再興感染症が出現する原因は?

新興再興感染症は、人間と動物の接触の増加、国際旅行と貿易の増加、抗微生物薬の過剰使用、気候変動など、様々な要因により出現していると考えられています。

新興再興感染症の多くは人類がより豊かな生活を求める結果生じてくるものであり、最近の20年で急激に多くの新興再興感染症が現れてきている状況を考えると、次の新興再興感染症は100年後ではなく、もっと早く現れる可能性があります。

 

次の新興再興感染症に備えるためには?

感染症の発生を早期に察知し迅速に対応するため、病原体の監視とサーベイランスを強化する必要があります。また、国際的な情報共有や協力を促進し、感染症の拡大を未然に防ぐことも重要です。更に、新たな治療法やワクチンの開発、感染症に強い医療体制の構築や検査能力の向上、感染症対策の教育・啓発活動、予防接種プログラムの拡充などが求められます。この他に、人間と動物の接触の管理、抗生物質などの抗微生物薬の適切な使用など、多岐にわたる対策も必要でしょう。

そして、大事なことは、これらの対策が今後も継続的に行われる必要があるということです。

 

「喉元過ぎれば熱さを忘れる」ではいけません。きちんと総括し、反省すべき点は反省し、次回につなげる姿勢が大切ですね。 (小児科 土谷)

 

 

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