メニュー

   

お電話

見附市小児科 2023年春開院 みつけこどもクリニック | 小児科一般診療・予防接種・乳児健診 見附市

パキロビッドとラゲブリオはlong-COVIDのリスクを減少させる

高齢者でですが、COVID-19の治療薬であるニルマトルビル(パキロビッド)やモルヌピラビル(ラゲブリオ)がlong-COVIDの発症リスクを下げるかどうか検討した論文(JAMA Intern Med. Published online October 23, 2023.doi:10.1001/jamainternmed.2023.5099)を紹介します。

Nirmatrelvir and Molnupiravir and Post–COVID-19 Condition in Older Patients | Coronavirus (COVID-19) | JAMA Internal Medicine | JAMA Network

 

今回のコホートは、2022年1月~9月までにCOVID-19と診断された65歳以上のメディケア登録者から成っており、WHOの定義に基づいてlong COVIDを同定。SARS-Cov-2感染後4~12週の間に新たに11の症状が出現した場合(COVID-19診断前に出現していなかった場合)にlong COVIDとみなしました。

 

その結果、COVID-19の外来患者3,975,690人のうち、57%が本研究に参加しました(そのうち19.5%にニルマテルビルが投与され、2.6%にモルヌピラビルが投与された)。

long COVIDで最も多かった症状は、疲労(29.9%)、呼吸困難(22.4%)、咳(21%)でした。

無治療と比較したlong COVIDハザード比(HR)はニルマトルビルで0.87(95%CI、0.86-0.88;P<0.001)、モルヌピラビルで0.92(95%CI、0.90-0.94;P<0.001)でした。

COVID-19コードを有する患者のみを対象とした感度分析でも効果量は小さくなったものの、有意な減少がみられました。

 

以上から、(高齢者を対象にした論文でしたが)COVID-19の治療薬であるニルマトルビル(パキロビッド)やモルヌピラビル(ラゲブリオ)にはlong-COVIDの発症リスクを下げる効果があることが分かりました。 (小児科 土谷)

 

 

 

 

 

この記事をシェアする